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今回の話題は、日本情報 日本観光 沖縄県宮古島市大神島のヤシガニ2についてです。
にほんあいBLOGでは、沖縄県宮古島市にある大神島の話題について過去5回に渡りご紹介してきました。今回は6回目になります。
2024年04月15日 - 日本情報 日本の観光 沖縄県宮古島市大神島 神の島1
2024年04月22日 - 日本情報 日本の観光 沖縄県宮古島市大神島 神の島2
2024年05月09日 - 日本情報 日本の観光 沖縄県宮古島市大神島 神の島3
2024年05月23日-日本の食文化 沖縄県宮古島市大神島 別名神の島と呼ばれる大神島のモズク
2024年06月13日 - 日本情報 日本観光 沖縄県宮古島市大神島のヤシガニ1
大神島のヤシガニ(2)
ヤシガニの寿命は数十年と言われていますが、若いころのヤシガニは逃げ足も速く、なかなかつかまりません。
ある程度大きくなると、貫禄も出てきて動作もゆっくりです。なので、見つけたら簡単に捕まえられます。
多いときは一晩に10匹以上見つけたこともありますが、もちろん捕るのは1匹だけです。
夜中に懐中電灯で捕まえてきたら、魚などを入れておくクーラーボックスに一時保管。朝になって調理開始です。調理といっても、大きな鍋で30分ほど茹でるだけ。ひっくり返しながらまんべんなく茹でます。
ヤシガニもヤドカリ同様、硬い殻に覆われた上半分と柔らかい袋状の下半分に分かれます。下半分のほうには、いわゆる味噌が入っていて、黄褐色の味噌と濃厚な黄色い油で満たされています。
ヤシガニはよく、茹でて赤くならないのは毒があるから食べるな、と言われますが、あれは俗信です。基本的に茹でたらみんな赤くなります。
注意しなければならないのは色ではなく、袋のなかにある細長い腸のようなものです。これが数本あって、すべてきれいに取り除かないと当たってしまいます。以前、知り合いの外国人研究者が、島の知人からもらったヤシガニを食べて二日ほど悶絶苦闘したことがありますが、これを取らずに食べてしまったせいでしょうね。
硬い殻に入った身は包丁の背で割って、カニ芸者よろしく隅のほうまできれいに取り出します。そして濃厚な味噌と和える。人によっては味が濃すぎる、というかもしれませんが、私には絶品です。私は一匹丸ごと泡盛のつまみで食べますが、島の人たちからはよく、白いご飯と食べたほうが…と言われます。もちろん、それもおいしいと思いますけどね。
島の資源を注意深く保護しながら、少しだけおすそ分けしてもらう、細く長く、これが大切ですね。
ちなみに、ヤシガニは大神島の方言でマクカム(makukam)、さいごのムは、これも大神島の名前ウカムと同様、唇を閉じるだけの音です。濁音のない大神島以外の方言ではマクガンになります。
執筆:金田章宏(国立大学法人千葉大学 国際学術研究院 名誉教授)
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