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今回の話題は、日本の食文化 石川県の郷土料理「かぶらずし」についてです。
※かぶらとは、標準語で「かぶ」のことです。
「かぶらずし」とは、塩漬けした野菜の「かぶ・蕪」に、塩漬けした魚のブリを挟んで発酵させたもの、石川県を代表する伝統的発酵食品です。
「すし」と言っても酢飯を使うすしとは違って、漬物に近い「なれずし」のひとつです。
冬のはじめの頃、北陸地方には「ぶりおこし」と呼ばれる雷が鳴るそうです。この「ブリおこし」という雷が鳴ると、ぶり漁が本番を迎えます。
石川県漁業組合は、この時期にとれる7kg以上のブリを「天然能登寒ぶり」という名前でブランド魚として販売しています。脂がのっていて美味しいのだそうです。
ぶりは出世魚で「コゾクラ」、「フクラギ」、「ガンド」(関東では:ワカシ(ワカナゴ)→イナダ→ワラサ→ブリ)と大きさによって名前が変わり、古来より縁起物で、加賀藩から徳川将軍家にも贈答されていたとのこと。
たくさんあるブリ料理のなかでも高級品とされるのが「かぶらずし」です。石川県の方々は「かぶらずしがないと正月が始まらない」という伝統料理で、年の瀬が近づくとスーパーマーケットやデパートなどで売り出されます。
風味や口あたりはかぶの種類や熟成加減、塩の加減によっていろいろ変わります。「かぶらずし」は、発酵食品ですので気温に左右されることもあり作る人の経験と技術が求められるそうです。
▶材料
かぶら(かぶ)、ブリ、人参、柚子皮など
▶食べ方
ブリの塩漬けをかぶの塩漬けで挟み、糀でつくった甘酒をのせて1週間から10日ほど漬け込んでつくられる。
熟成が進んだものを、なにもつけずにそのまま食べる。
(出典:農林水産省「うちの郷土料理」)
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もう少し復興が進みましたら、本場の石川県へ郷土料理「かぶらずし」を食べに行きたいですね。